Shiro:log:2007前半

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Shiro


(2007/06/30 17:44:04 PDT 覚えかた)

ピアノ奏法について」に、 ブラームスのピアノソナタを後ろから(曲の末尾から、1フレーズづつ遡りながら) 暗譜した人の話が出てくる。

ピアノでそれをやったことはないけれど、最近、モノローグのセリフを覚えるのは いつも後ろからやっている。これはJack Poggiの本に出てたのを読んで始めてみたの だけれどとても効果的だ。 特に2〜3日でやらなくちゃいけない場合はもうこの方法しかない。 後の方がよりしっかり頭に入っていることがわかっていると 途中でわからなくなる不安感がセリフがすすむにつれ減少してゆく。 覚えたてのころは特に、気持ちが入ると記憶が飛ぶことが多いのだけれど、 モノローグ中にノリノリになってきても大丈夫。 もちろん全部ちゃんと入っちゃった後はどっちから覚えたかは関係なくなるけれど。

日本で芝居をやっていた10代〜20代の頃はセリフを覚えるのに全く苦労した ことが無くて、相手と何度か掛け合いすればすぐに頭に入った。 こっちで芝居を再開した頃はなかなかセリフが入らなくて 「これが歳をとるということなのか…」とショックを受けた。 どうやらこれは20代半ばを過ぎた人のほぼ全てに共通する悩みらしいが、 そのぶんテクニックを工夫すればまだまだいける。

一方、まだ25歳になってない人はとりあえず興味のあることは手当たり次第に 頭に入れておくと良いかも。スポンジスポンジ。

(2007/06/22 17:55:42 PDT ヘッドハンティング、エージェント、アウトソーシングに関する誤解)

ヘッドハンティングについてあなたが注意すべきたった一つのこと

ここで、あなたは、そういう事情を知らないものだから、「ヘッドハンティングしてくるぐらいこの会社は俺のことを望んでいる」と勘違いするだろう。あなたは、「この会社に転職すれば素晴らしい待遇が待っている」と淡い期待を寄せる知れない。しかし、それは全く違うのである。社長は入社後、あなたが即座に成果を出せなければ容赦なく首を切る。

どんどん人を入れるために人事をアウトソーシングしているのであって、社長としては、自分で人を呼ぶ苦労をしてないので、役に立たなければ即座に切ってもそれほど痛くはないのである。つまり、あなたは使い捨てなのである。数ヶ月後に首を切られて「ヘッドハンティングされたはずなのに?」と疑問を持ちながらあなたはその会社を去ることになる。

元エントリは、こういう質の悪い業者や場当たり的な求人会社があるから気をつけようって 話で、それについては異存はない。けれど、こういうのがはびこる背景に、 「ヘッドハンティング」だとか「エージェント」が普通の人によく理解されてないって ことはありそうだ。

エージェントというのは特定の目的について依頼人の代理として働き、 普通は目的の達成時に成果報酬を得る(目的が達成されなければ報酬はない)。 いわゆるヘッドハンティングを行う業者、リクルーティングエージェントとか リクルーティングコンサルタントとかいうのは、求人を行う企業の代理人として働く。 成果報酬は、雇用契約が成立した時に、その雇用者の年俸の2割とか3割とか 言われている(噂では。中の人ではないので本当のところは知らない。 でも、年俸基準の成功報酬だってことは聞けば教えてくれる)。 求人企業にとっては、それだけ払っても自前で探すよりコストが 安くなればOKなわけで、求人企業とエージェントはともに ベネフィット/コストを最大化してwin-winになるように動いてるわけ。

だから、求人企業もエージェントもごくまっとうな仕事をしているケースにおいても、 「ヘッドハンティングしてくるぐらいこの会社は俺のことを望んでいる」 と思うのは根本的に勘違い。単にエージェント経由でピンポイントで 声をかけた方がコストがかからないってだけの話。 (時には求人企業から指名が入るケースは あるだろうけど、普通は違う。) 提示された条件を吟味して、自分にとっても 話に乗ることがwinになるかどうかを冷静に判断することが当然求められる。 要するにそれは、求人企業と転職者が対等な立場で行うビジネス上の判断なわけだ。 「素晴らしい待遇」を望むならちゃんと雇用契約に入れてもらうよう交渉しないと。

あと、普通のリクルーティングエージェントはフィルタリングはするけど ちゃんとした採用選考は求人企業がやるのが一般的。なので元記事の 「自分で人選までしてしまうと採用した人が成果が出せなかったときに 言い逃れができないので」というのはよくわからない。ある人を採用するか どうかという決断は企業にとって非常に重要で、それはそもそも代理人の 仕事ではない。

それと、元エントリだけ読んでると「人事のアウトソーシング」についても 誤解が広まりそうなので補足。まともな「人事のアウトソーシング」業者というのも あって、普通はそういう業者は雇用契約だとか雇用者の保険の手続き、 給与支払い、雇用関係の遵法に必要な諸々の雑用等をやってくれる。 リクルーティングについても、求人広告の準備とかはやってくれる。 でも、実際に人を引っ張ってくるのは別。 こういう事務処理は基本的に定額の契約であって、成功報酬で動く エージェントとは本来別の業態。

元記事からすると、世の中には定額のHR outsourcingでありながら 採用まで面倒見る業者、というのがいるのかもしれぬ。それだと構造的に 使い捨ての人集め業者が入り込んでくるのは納得できる。ただ、そうではない、 ごくまともな業者であったとしても、ヘッドハンティングの話が来たからって 「請われて迎えられる」ってことじゃないんだよってことで。

(2007/06/24 13:11:35 PDT追記): yaneuraoさんにコメントいただきました。 「年俸基準の成果報酬」だけが契約形態ではなく、いろんな形態があるということ、 そして元エントリは基本的に定額制の契約を想定しているとのことです。 こちらのエントリはあくまで私の知る範囲の世界の話なので、 成果報酬でない業者を「まともでない」というふうに書いてしまいましたが、 そうとは限らないということで。

ただ、私も役者としてエージェントと 契約しており、成果報酬であることでビジネスライクにwin-winの関係が築ける というシステムはなかなか良くできてるなあと感心しているので、 「エージェント」と聞いて何か大げさなものを想像するのではなく、 ミクロなレベルでも効率の良いシステムなんだという認知が広まっても いいのに、という背景もあってこのメモを書きました。

あと、企業とエージェントの契約形態にかかわらず、 結論である「ヘッドハンティングと聞いて浮かれるなかれ」というのは同じです。

(2007/06/21 13:21:54 PDT Startup life)

Exitを果たしたZenterだが、彼らのY Combinator lifeがどんなものだったかを 窺い知れるインタビューがある: My Innoview with Wayne Crosby。 翻訳して紹介したいと思ってたんだけど全然時間が無いので紹介だけ。 ちなみに彼らのスタートアップライフ、一日のスケジュール。これを休みなしに3ヶ月続けて 迎えたDemo dayの発表はすごかったらしい。

自分のプロジェクトでこんなふうに仕事が出来るのはかなり理想的。 (他人のプロジェクトでこんだけ働かされるのは嫌だけどね)。 ただ、食い物はもうちょっと贅沢してもいいんじゃなかろうか…

(2007/06/19 16:25:06 PDT YC)

Y CombinatorからもうひとつExit: Google Acquires Zenter; Y Combinator Gets Another Payday

モノはオンラインプレゼンテーション。Paulの一人勝ちにしておくのは癪なので 我々も Kahua-S5 で対抗するのだ!

(2007/06/16 00:59:19 PDT 撮影)

リゾート・ヴィラを紹介するビデオの撮影。話が来たときは、 マウイとカウアイのリゾートだっていうから「もしや現地ロケ?」と ちょっと期待したんだけどそこまで予算は無いらしく、普通にスタジオで グリーンバックの撮影だった。

それでも、時々こうして人前で何かするのは良い。普段一人でモニタに向かう 仕事だ停滞しがちなエネルギーがぐっと上昇する。

(2007/06/05 22:11:01 PDT 浮動小数点数)

もっと議論になるかと思ったけどあんまり反応が無いのかな。

浮動小数の世界

IEEE 754の64ビット倍精度浮動小数(いわゆるdouble)で

まず素直な答え。正規化された正の倍精度浮動小数点数の値vは、 hidden bitを含めた仮数部の値をm、指数部の値をeとすると、

 v = m * 2^(e-1023-52)

但しm, eはいずれも整数で、以下の範囲を取る。

このことから、

一方、

eが1075を越えるとvは常に整数になることに注意。これから、

…なのだけれど、特に最大の整数については違和感を覚える人も多いのではないか。 53bitということは10進数で16桁前後。有効数字がそれだけなのにいきなり300桁以上の 整数をぽんと出されても、その下の方の桁に意味はあるの? みたいな。

これは、浮動小数点数の運用に関わっている。定義上は、それぞれの浮動小数点数は 上式で定義される「正確な」値vを持つのだけれど、運用上、浮動小数点数は vを中心とする、ある程度幅を持った曖昧な値を表現するものとして扱われることが多い。

(そのため、浮動小数点数演算=誤差を含んだ不正確な演算、整数演算=正確な演算、 みたいな先入観を持たれることも多いが、溢れたビットを捨てちゃうという点では C言語のint演算とdouble演算はどっちも不正確だし、ビット溢れしない範囲の演算を している限りにおいてはどっちも正確。Schemeでは、正確な数値かどうかというのは 数値の表現法と直交する属性として定義されている (cf. Scheme:非正確な整数))

さて、そういう非正確な数値の表現として浮動小数点数を見た場合、仮数部m、 指数部eの浮動小数点数は、次のような幅を持った値vを表現していることになる。

 (m-1/2) * 2^(e-1023-52) ≦ v ≦ (m+1/2) * 2^(e-1023-52)   ; mが偶数
 (m-1/2) * 2^(e-1023-52) < v < (m+1/2) * 2^(e-1023-52)   ; mが奇数

但しこれはIEEE754のデフォルトの丸め規則 (中間の値は偶数側に丸める) の場合。 また、mが2^52の場合は幅が切り替わる境界なのでちょっとだけ違ってくる。

 (m-1/4) * 2^(e-1023-52) ≦ v ≦ (m+1/2) * 2^(e-1023-52)   ; m == 2^52の場合

この見方を取った場合、そもそも「正確に表現できる整数」なんてあるのかって 話になるんだけれども、整数になることがわかっている操作 (例えば小数点や指数 表現を含まない数字を浮動小数点数として読み込んだ場合) の結果ならば、 上記の範囲内に含まれる整数がただひとつであれば、その整数値を以って 浮動小数点数が表現している整数と考えても良いだろう。つまり、"13" を 浮動小数点数として読み込んだ結果13.0は、やっぱり整数13だよね、と考えるわけ。

この立場を取ると、正確に表現出来ない最小の正整数は2^53になる。 なぜなら、2^53+1 を読み込ませた時もデフォルトの丸め規則によって 2^53と同じ表現になってしまうため、2^53の浮動小数点数表現を得ただけでは どちらの整数値か区別できないためだ。

gosh> (exact->inexact 9007199254740993)
9.007199254740992e15
gosh> (exact->inexact 9007199254740992)
9.007199254740992e15
gosh> (eqv? (exact->inexact 9007199254740993) (exact->inexact 9007199254740992))
#t

(「幅のある数」と「整数」という条件から考えた時、 9.007199254740992e15 は整数「9007199254740992」または「9007199254740993」を 表現している、と解釈できるため)

正確に表現出来る最大の整数は? 当初は2^53-1だと思ってたんだが、 丸め規則を考慮すると、例えば2^53+2は該当する整数値がひとつしかない (2^53+1は2^53へ、2^53+3は2^53+4へと丸められるため)。 このことから、こちらの答は 2^54-2となる。

gosh> (- (expt 2 54) 1)
18014398509481983
gosh> (exact->inexact (- (expt 2 54) 1))
1.8014398509481984e16
gosh> (- (expt 2 54) 2)
18014398509481982
gosh> (exact->inexact (- (expt 2 54) 2))
1.8014398509481982e16
gosh> (- (expt 2 54) 3)
18014398509481981
gosh> (exact->inexact (- (expt 2 54) 3))
1.801439850948198e16

(2007/06/01 16:43:33 PDT 倒置)

英語の倒置法の話。 仮定の話を出すif節の代わりに動詞と主語を倒置させる ( Were it not ... <= If it were not ...) とか、 副詞句を前に出した時に動詞と主語を倒置 させる (Within these walls are now confined two mighty monarchies. <= Two mighty monarchies are now confined within these walls.) というのは普通に文章を読んでいて日常的に目にするし、 その変化がもたらすリズムを感じることは出来るようになった。 日本語でも倒置というのは普通は後ろにある動詞が先に来るわけで、 もたらす効果 (もっと後で来るだろうと思ってた動詞がひょっと前に顔を出す 意外性) に似たところがある。

けれど、動詞が後ろに来るケースというのがあって、これがどうも掴みにくい。

読むにしても話すにしても、英語モードの場合、動詞を中心に考えることが 多いんだけれど、その肝心の動詞がなかなか出てこないから、掴みどころが 無いというか、どこを支点にバランスを取ったらいいのかわからないというか。 なんかバランス悪いんだけど、そのバランスの悪さを「崩し」として受け止めれば いいんだろうか。

(2007/05/30 05:16:28 PDT)

土曜日にかみさんがかかってる指圧の先生に揉んでもらったら、 蓄積していた疲労が噴出して、日曜と月曜はほとんど寝て過ごした。 疲れがたまってるなとは思ってたけどこれほどとは思わなんだ。油断大敵。

こないだやったBank of HawaiiのCM (TVスポットとprint) のキャンペーンが開始されたらしい。 行きつけのコーヒー屋の店員が私の顔を見るなり銀行のパンフレットや広告が出てる新聞やらを取り出してきた。
「これあなたでしょう? うちのお客さんにセレブリティが居るなんて!」
いや…CM出ただけでセレブリティにはならないと思います…non speakingだし…

ちなみにCMは報酬という面では一番良いんだけど、 一度ある商品のCMに出ると、その有効期間(1年くらい)は競合他社のCMには 出られない(product conflict)のが普通なので、そうそう仕事にありつけない。

(2007/05/26 00:44:15 PDT 理系文系)

Ryoの開発日記: 無駄に喧嘩を売る

あの、能力という観点で、文系の人間が理系の人間より優れているものって何かあるんですか?

釣りっぽいけど、この手の話は議論を見ててどうも噛み合わないものがあるなあと 感じていた。理系の晩年 文理格差の拡大 なんかもそう。いやもちろん、「文系」「理系」という分類自体がナンセンスなんだけど、 日本では現実としてそういう分類があるわけだし、 そういう切り口で統計を取ったら格差もあるのだろうから、 全く無益な議論というわけでもないんだろうと。

で、ふと、噛み合わない理由らしきものを思いついた。 「理系」に進む人にも、「理系的なるものが得意だから|好きだから」進む人と、 「文系的なるものが不得意だから」進む人がいる。「文系」の方もまた然り。 もちろん両方の理由を持っている人もいるだろうが、 「理系的なるものが得意|好き」というのと「文系的なるものが不得意|嫌い」というのは 実はかなり独立した現象なのではなかろうか。二分法で考えてしまうから 相対的にどちらかが得意|好きであると判断してしまってるだけで。

で、「文系」vs「理系」の議論が噛み合わないのは、 「理系的なるものが好きで理系やってる人」vs「理系的なるものが嫌いで文系やってる人」 を比べてる人と、 「文系的なるものが好きで文系やってる人」vs「文系的なるものが嫌いで理系やってる人」 を比べてる人がいるからなんではないか。 そりゃ前者の議論をしてる人は「理系の方が出来て当然」になるし、 後者の議論をしてる人は「文系の方が出来て当然」になる。

上のリンク先のフィクショナルな文理格差の話は最初に読んだ時に猛烈に違和感が あったんだけど、こう考えるとすっきりする。 だってあの話って「文系的なるもの(あの話の中では人付き合いというのは こちらに分類されてるらしい)が嫌いで理系に進んだ」人の話でしょう。 大学生活や仕事の記述を見るに「理系的なるものが得意」だとは思えないし。 「文系」と「理系」で統計的に所得格差が生じているのは、「理系」の待遇が とりたてて悪いわけじゃなくて、「所得を得やすい能力」のうち 「文系的なるもの」に分類されるものの方がやや多いだけかもしれない。 だとすればその格差は線引きから生じたアーティファクトに過ぎないのかもしれない。

問題は、「文系」「理系」という線引きが個々人の能力や興味とは無関係に なされているにもかかわらず、システムがそうなっているせいで 思考の枠が「文系」vs「理系」に規定されてしまうことだと思う。 教わる方も教える方も。例えば数学に興味を持った生徒が 数学者の伝記をがんがん読んで数学の歴史にものすごく詳しくなったとする。 けれど数学史だけに詳しくても歴史で点数は取れない。 数学は出来るから「理系」に分類される。 そして数学史から歴史全体に興味を広げてゆくチャンスを失う。 そんなことがあったら不幸ではないか。
(追記2007/05/27 15:46:36 PDT: このような誤った認識の典型が、上の「文理格差」の 話で出てくる、「人付き合いが苦手だから理系」という理由づけだ。 人付き合いの上手さと「文系」/「理系」とは全く関係がない (数学者の変人ぶりなどがおもしろおかしく語られたりするが、 どんな分野でも一番先っぽにいる人には相当変人が多いのだ)。 にもかかわらずそのような理由づけが受け入れられてしまうのは、 「文系」「理系」に関するステロタイプがあって、またその ステロタイプに自分を適応させてしまう人々がある程度居るという ことだろう。血液型性格診断と同レベルの話だと思う。)

(2007/05/09 18:37:53 PDT GaucheNight)

GaucheNightお疲れさまでした。 主催者の方、ご来場の方、ありがとうございます。大いに楽しめました。 MatzさんのSkype中継がトラブってしまったのが残念。

その後は夜半過ぎまで粘ってましたが、ハワイ時間で夜が明ける頃に限界を 迎えて脱落。

今朝は予定を入れてないのでゆっくりメール読んでたらなんか r6rs-discussで「R6RSなんてやめちまえ!」って議論が…

(2007/05/06 13:40:39 PDT Schwester)

なぜだか知らないがはてブの注目エントリにシュベスターピアノがあがってた。 実家のピアノがここのだ。アップライトだけど。

最初に触るピアノの癖って、その後のピアノの好みに結構影響を与える、ような気がする。

(2007/05/04 23:50:32 PDT Hacking startup process)

以前、Y CombinatorでPaul Grahamはスタートアップ投資プロセスをハック してるのだろうと書いたことがある。本人の弁:

http://news.ycombinator.com/comments?id=19567

Fortunately, unlike a VC firm, we don't need to make a lot of money. The main reason we're doing YC is that it's a cool hack. It makes it even cooler that we might make some money out of it, but that's not essential. We just need to make enough not to have to stop, and we'll probably manage that.

(2007/05/02 02:12:54 PDT "If we lose, then what the hell, at least we died trying.")

http://blog.digg.com/?p=74

こりゃすごい、と思った。

  1. HD-DVDの復号キーを含んだストーリーがdigg.comにポストされた
  2. 権利者がDMCAを元にdiggに削除を求め、diggもそれに応じた
  3. ユーザが問題のキーを含んだストーリーをsubmitしまくり、祭り状態に
  4. digg、submitを一時停止。その後メンテナンスに。
  5. そして、中の人が「もうわかった。君たちが、大企業にへつらうdiggよりも 戦って潰れるdiggを望むなら、そうしようじゃないか。(キーを)diggしまくりやがれ」宣言 ←今ここ

(2007/04/30 01:34:12 PDT 名前はまだない)

hirax.netの平林さんがblogでMathematicaの無名関数について 書いていた

「無名」というところが重要で、名前がないから、使ったら最後もう 二度と呼ぶ・使うことはできない、ということである。つまりは、 「使い捨ての関数」だ。この「関数を使い捨てる」というところで、 どうしても引っかかってしまう。
…(中略)…
けれど、関数を書く場合には、(ハッカーでない私たちは)頭も多少使わざるをえない。 すると、せっかく考えて・苦労して書いたのだから、名前をつけて、あとで 呼んでまた使うことができるようにしたい、などと思ってしまうのである。

これはとても面白い。 というのも、無名関数に慣れた人間にとっては逆に 「名前」の方が勿体ないという感覚があるからだ。

前者の感覚から、たとえ名前をつけてもなるべくその影響範囲を 少なくしたいという指針が導かれる。Gaucheだとモジュールで グローバル名前空間を分けられるがそれでも範囲が大きすぎると 感じることが多く、内部defineを多用することになる。

後者の感覚は関数名だけでなく関数引数にも及ぶ。cutとか コンビネータの効能は、引数に名前をつけなくて済むことだ。 どうしても付けなくちゃならないときでもついaとかbとかxとか…

(2007/04/25 22:09:45 PDT 非公式GaucheAfterNoon)

GaucheNightに出るためにちょっと東京に行くんだけど、 当日の14:10に成田なので余裕を見ても新宿には17:00までには着くだろう。 で、イベントの開始が19:30なので中途半端に時間が空いてる。

本屋を回るとか秋葉原のジャンク屋を回るとか喫茶店でハックするとか しててもいいんだけど、 GaucheNight参加予定で、こんな早い時間に空いてる人が何人かいれば (この時間に空くのは学生さんか個人事業主な人だろうけど) どっかでお茶でもしばいて過ごそうかと思うのだけれど そんな奇特な人はいるかしらん。

ちなみにイベント終了後に何かあれば出来るだけ付き合うつもりだけれど、 その頃はハワイ時間で深夜〜早朝になってるので、時差でボケボケになってる 可能性あり。

(2007/04/25 19:59:36 PDT ハッカーとスポーツ)

こないだ渡辺千賀さんと話してて、 「米国の理系人間は妙に体力があったりスポーツをばりばりする人が多いのは何故か」 という話題が出た(千賀さんのblogの体力と知力あたりを参照)。 例えば東大の理一の頃を思い出すと、体育会で活躍する人も 居たことはいたけど、自分も含めスポーツはどっちかというと苦手、って 感じの人が多かったんじゃないかと思う (私や千賀さんの学生時代の話。 今はどうか知らないけど。) まあ、世間的にも東大生っていったら 多少の例外を除いては、勉強はばりばりするけど体育は苦手、みたいなイメージがある。

米国の大学入試は、これも千賀さんが書いてたと思うけど、試験の点数だけじゃなくて 高校での活動を総合的に評価するんで、特に有名どころの大学になると 「テストで点が取れる」だけでは入れないらしく、 運動部でも活躍したりボランティアに精を出したりしなければならないらしい。

もちろんこれらは「傾向として」の話であって、高校で運動部のレギュラーやってて するりと東大に入っちゃう人だって結構いるし、 ひょろひょろのナード風なハーバード大生だっている。 ただ思ったのは、こういう傾向は正帰還がかかって増幅される傾向があるんじゃないかということ。 運動能力で並べた時、ざくっと上の2割くらいに自覚的にスポーツが好きで、部活動でも 大活躍しちゃうようなタイプ、下の2割くらいに壊滅的に運動が出来なくて 体力もないタイプがいる。で、中間の6割はわりと状況次第で、たまたま機会があったら (部活が必修だったとか、友人に引っ張りこまれたとか)スポーツするけど、機会が無かったら しないまま過ごしてしまう、って感じなんじゃないかと思うわけだ。 すると、「勉強が出来れば運動が出来ないのはまあ仕方ないか」みたいなステロタイプが、 中間の6割に、スポーツをしない方にバイアスをかけることになっているのではないか。 そして積極的にスポーツをしなければ体力も伸びない。

というのは、私自身、スポーツにはずっと苦手意識があって、特に球技とかは からきしダメだった。なので大学生の頃も運動と言えば御殿下のプールで泳ぐとか 年1〜2回自転車の遠乗りに出かけるか、あと劇団の肉練くらいで、テクニックを必要とする スポーツは積極的にやろうとは思わなかったわけ。

カリフォルニアに住んでみたら、まずみんな(それこそ老若男女)インラインスケートで 滑ってるので興味を持って、そのうち職場の同僚に誘われてインラインホッケーを 始めたらこれが相当面白い。もちろんヘタクソだけど、下手でもスポーツは楽しめるんだ ってことをその時はじめて知った気がする。 ハワイではテニスもちょろっとやった。これも超のつくヘタクソだが、無料・無予約で使える 公営のテニスコートが近くにたくさんあるんで、下手でも時間と金を無駄にしている気に ならないのがポイント。これが有料だとかちゃんと予約取らないとかだったら たぶん面倒でやってなかっただろうなと思う。 どちらも、日本に住んでた時は自分がそういうことをやるとは想像してなかった。

まとめると、米国と日本の体力差の一部は、スポーツをすることに対する動機付けと 敷居の低さに起因するのではないか、ということ。

(あれ、でも今気づいたけど、あんまり「理系」であることと関係がないなこりゃ)

(2007/04/12 12:40:10 PDT)

「スタートアップはね、ゴキブリみたいじゃないと駄目なんだ。 ちょっとやそっとじゃ殺せない、核戦争だって生き延びられるくらい。 美しいけれど儚い花になっちゃいけない。ゴキブリであれ。」--Paul graham

(via Nanobeepers - Paul Graham: Handling Investors

(2007/04/03 03:21:50 PDT ER)

土曜の夕方、らむ太を外で遊ばせていた時のこと。 ひょいとらむ太を後ろから抱き上げた時に、たまたまらむ太が 手に持っていた木の枝を振り上げた。それがたまたま私の目に入った。

日曜の朝になっても痛みがおさまらないのでタクシーでEmergencyへ。 米国の医者は普通完全予約制で待つことがないためか、 Emergencyでは(その名前とは逆に)かなり待たされる気がする。 1時間半ほどで全部済んだんだけどね。

感覚としては白目に当たった感じだったのだが、検査してもらうと 角膜に傷がついているそうだ。放っといても通常は1〜2日で直るが 感染すると非常にまずいからと言うんで感染防止の塗り薬を出してくれた。 眼球に塗るのである。

(ちなみに米国で怪我をしてemergencyに行くと必ず聞かれるのが "最後にtetanus shotを受けたのは" という質問。tetanusは破傷風ね。 旅行などする人は万が一のために覚えとくとよろし。私は以前 ホッケーで顎を切ってemergencyに行ったことがあり、そこでtetanusを 打ったのがまだ有効らしい)。

ものすごく痛いってわけじゃないけれど目を開けてるのがきついので、 日曜は大人しく寝て過ごした。コンタクトレンズを初めて入れた時の 違和感、と言えば近いかな。今日になってほぼ無視できるくらいになった。 こんな透明な器官にしっかりと神経が通っているというのも つくづく不思議なことである。

いやーそれにしてもらむ太の目でなくて良かった。

(2007/03/27 03:17:29 PDT)

キングの "Lisey's Story" 読了。"Bag of Bones" の主役を入れ替えて 再び愛を語るって感じか。話の進行は読めちゃうんだけど、異世界を旅して来た ようなこの読後感はすごいな。キングの真骨頂というか。

もう次も買ってある。アンソロジー"Transgressions"収録の中篇 "The Things They Left Behind"。

(2007/03/17 16:05:22 PDT)

最近は天気が悪くなければ、4時半過ぎに一度仕事を中断してらむ太を連れて海に行く。 日中は強すぎる陽射しもこの時間になると和らぎ、 海は昼間の暑さを残していて身体が冷える心配もない。 堤防に囲まれた遠浅のビーチで好きに遊ばせて、砂まみれになっても シャワーで洗うだけで済むから洗濯物も増えない。

手を引いてばた足をさせると喜ぶが、まだ顔を水につけるのは嫌がる。 いつ泳ぎを教えようか。

(2007/03/03 09:49:39 PST)

パブリックにアナウンスが出たようなので紹介しとく。Marc Feeleyらが 始めたSchemeリポジトリsnow: http://snow.iro.umontreal.ca/

コードそのもののポータビリティよりも、 メタデータ形式、パッケージインターフェース等を定めて インストールなんかを統一的にできるようにすることを重視しているっぽい。 Schemeの場合、ポータビリティを求めすぎるとR5RS+srfiに限定されて 処理系独自の拡張が使えなくて悲しいのだけれど、そこはあんまり こだわらない現実路線 (メタデータ中に互換レイヤを記述できるが)。

(2007/02/26 22:58:14 PST)

Y Combinatorのニュースサイト http://news.ycombinator.com/ 。 スタートアップ向け情報に特化したRedditみたいなもの。 Arcで書いてあるそうな。

以前Y Combinatorを訪れた時(Shiro:log:2006後半,2006/8/1)、 Founders Programの参加者がみんな知った顔のように見えると言ったら Paul Grahamは「みんなHackerだからじゃないの」と言ったわけだが、 こないだFranzのFritzに会った時に その話をしたら別の説が出た。 「それはみんなPaulに似ているからなんじゃないか。」 意識的にか無意識的にか、Paulは自分に似ているタイプを選んでいる んじゃないか、という説。まあそうとも言える。確かに。

だとしても、Paul Grahamみたいなハッカーが集中してるだけで Y Combinatorの底力にははかり知れないものがあるわけだが、 そう考えることで別の可能性に行きあたる。つまり、Paul Grahamみたいではないハッカーを 集めた第二、第三のY Combinatorがあり得るということだ。

(2007/02/23 19:16:08 PST)

はてなの質問

画像のような絶海の無人島に身体一つで漂着した場合に、生き抜く術を教えてください。

想像力がひろがっておもしろい。南の島在住者として、回答に出てないなと思った要素を挙げると:

椎名誠の「水域」を思い出した。

(2007/02/20 14:16:48 PST)

ワイヤレスマウスの構造的欠陥:子供がどっかに持っていってしまう。

(2007/02/20 04:43:13 PST)

10年近く前に組んだPC (Pentium MMX 200MHz) をしばらく前まで かみさん用のX端末として使っていたんだが、HDDが飛んで起動しなくなり、 この機会に引退させることにした。しばらくメインマシンを共用していたが、 世の中のマザーボードはDDR2に移行しつつあるようなんで、手持ちの余った DDR RAMが使えるうちにと考えて新しく組むことにした。RAMとHDDは流用 できるのでマザーボードとCPU、それからケース (元のケースはAT用なので さすがにもう使えない)。場所を取るのが嫌なのでMicro ATXにして スリムケースに入れる。CPUはCeleron 2.66GHz。newegg.comで 合計$150に収まった。最近は自作よりメーカー製を買った方が安くあがる ようだが、手持ちのパーツを流用して少し古い型でまとめれば自作のメリットはある。

で、先週の木曜に注文して今日(月曜)に届いた。これなら品揃えの悪い 地元のCompUSAに行くよりずっと勝手が良いかも。 組み立ては特に問題なし。とりあえずFC6を入れとく。しかし、 CPU速度が13倍になってるのに体感速度はせいぜい2〜3倍って感じだなあ。 メモリがちょうどそのくらいの比率だ (SDRAM 100MHz → DDR 333MHz)。

(2007/02/17 14:36:41 PST)

404 Blog Not Found: 俳優と脚本家について、長くなったのでこちらでお返事。 といってももともとの論旨(プログラマの待遇)についての話じゃなくて、 創作者が権利を主張することについての背景説明。

まず脚本家の役割について。

我々は映画を見ても、監督や主演俳優の名前は覚えていても、誰が脚本を書いたかを覚えることは稀です。しかしよく考えてみると、脚本というのは映画の設計図。元来もっとも重要なコンポーネントであるはずです。

プログラマーも、俳優よりは脚本家に近い仕事ですよね。脚本家は英語でscriptwriter。プログラマーそのものといっても過言ではありません。彼らの地位が低いとは思いませんが、プロデューサー(producer)や監督(director)や俳優(actoress|actor)に比べるとずいぶんと目立ちません。同じく「総合芸術」である建築と比べるとその差が際立ちます。

職業脚本家の具体的な収入については知らないが、(少なくとも米国の映画製作において) 脚本家が主導権を握るというケースは主流ではないと思う。 脚本がもっとも重要なコンポーネントのひとつであることは事実だが、 その質に最終的に責任を持つのはプロデューサ(場合によってはディレクター)であって、 脚本家はどちらかというと彼らの意図を脚本の形に具体化する専門職の役割だと思う。 実際、プロデューサ/ディレクターが気に入らなければ脚本家はすげ変えられるし、 プロデューサ/ディレクターが納得ゆくまで複数の脚本家に修正を依頼するのも 珍しいことではない。

Neill D. Hicksの "Screenwriting 101" (邦訳は ハリウッド脚本術―プロになるためのワークショップ101) の前書きに象徴的なエピソードがある。 脚本家である著者がプロデューサと新作のホラー映画について打ち合わせている。 プロデューサは脚本家のアイディアを全て一蹴した後、自分の作りたい映画について 語りはじめる。「2組の夫婦が山荘で吹雪に閉じ込められるんだ。食糧が尽きて、 夫が一人づつ外に助けを求めに出るが帰って来ない。飢えた妻二人はどうにかして 鶏を捕らえ、それを食べようとするが、その胃の中に夫の指を発見するんだ。」 脚本家は思わず尋ねる。「えーっと、その指はどうやって鶏の胃の中に入ったんでしょう。」 プロデューサは身を乗り出して叫ぶ。「そんなもん俺が知るか。脚本家はあんただろう。」

まあ、ここだけ見るとクライアントの無茶な要求をなんとか動く設計に落とし込む SEの姿が思い起こされるが、その設計をもとに欲しいものを作り上げるところに また多くの創造行為が必要とされるので、その点では映画や演劇の脚本は素材のひとつに すぎないとも言える。建築における設計と施行の関係とは若干異なるだろう。

次に、創作者の共闘について。

プログラマーは、共闘できるのでしょうか。もし共闘するのだとしたら、対数グラフで測らざるを得ないような強烈な生産性の差をどのように調整すればいいのでしょうか。護送船団を組むには、船足を揃えなければなりませんが、プログラマーという「船団」は、超高速宇宙船から丸木舟までいるのです。

俳優も(少なくとも収入で見れば)、一握りの有名俳優から、day jobをこなしながら オーディションに通う大多数のロングテールまで強烈な差があるわけで。 ユニオンは下限を保証するけれど、上限は設けてないから、仕事が選べる 立場になれば交渉次第ってことになる。で、下限というのは例えば映画のせりふのある役だと $700〜$800/日くらいじゃなかったかな。撮影が3週間として、 準主役でほぼずっと参加したとしても$15,000くらい。年2回そういう仕事が取れて どうにか専業で喰ってゆけるって感じだろう。でも年間の商業映画製作本数(米国内で せいぜい数百本)×準主役の数を考えれば、そんな役者の割合は決して多くない。

ユニオンの役割はむしろ、例えば撮影と翌日の撮影の間には何時間休息が必要だとか、 撮影の都合でぽっかり空いた日が出来ても約束の報酬は支払われるだとか、 「搾取されないための仕組み」を提供していると考えられる。俳優は 需要に比べてなりたがる人が非常に多いわけで、この仕組みが無ければ 最低ラインは限りなく下がってしまうだろう。 (日本のTV業界を垣間見ると、報酬についてはわからないが 撮影スケジュールについては無茶だなあと思うことはある。)

ユニオンが実効力を持っているのは、ユニオンメンバーは ユニオンと契約していない製作には決して参加しない、 という掟があるためだ。だからプロの俳優を使いたければこの最低ラインを 守らざるを得ない。一方、ユニオンと契約した製作は原則としてユニオンメンバーを 使う縛りがあるため、俳優の方もユニオンに入っていないとそういう仕事が取れない。 (なお、いろいろ書いているけれど私自身はノンユニオンなので、 全部外から見た話。インディーズ映画製作者向けに「映画が売れたらユニオン規定の 報酬を支払う。」っていう契約があって、私のようなノンユニオンが プロの俳優と仕事が出来る数少ないチャンスとなる。)

* * *

ところで、同じようなユニオンをプログラマ業界で作れたとして、それが実効力を 持つことは可能だろうか。

映画でこれが成り立っているのは、ノンユニオンだけで作った映画を 売って収益を出すのはものすごく難しいからだ。俳優だけでなく スタッフ等についてもプロの手を一切借りられないわけで、作品は ごく少数の例外を除けば一般の目には見劣りするものとなる (業界内での評価は別だが)。

ソフトウェアについては、しかし、一般の目はそこまで厳しくない。 というより、使いづらいしよく落ちるし頻繁に手をかけてやらなければ ならないソフトでも他に代替が無いから仕方無く使われているってのが 現状ではなかろうか。(組込み用途だともっと条件はシビアだろうが、 その場合はソフトウェアの出来が単独で一般に評価されることにはならない)。 高品質のソフトウェアが当然で、質の悪いソフトには消費者が見向きもしない、 という世の中が来れば、プログラマのスキルに対してよりシビアな評価が されるようになるかもしれない。高品質のソフトウェアを安定して つくり出せるプログラマはちゃんと評価され、良い報酬を得るだろう。

現状そうならない理由のひとつに、必要なソフトウェアに対して 供給されるソフトウェアが全然足りていないってことがあるかもしれない。 需要過多なら価格が上がりそうなものだが、要求品質を落とせば より安く調達できるので、そっちに流れている気がする。 そうである限り、ノンユニオンで安く提供する業者が現れつづける だろうから、最低条件縛りは効かないかもしれない。 (行政や大企業が納品条件としてユニオン縛りをつければ別だけど、 それはそれで癒着を生みそうだしなあ---質の判断をするのが 一般消費者でない限り)。

(2007/02/01 21:02:38 PST)

Leaky abstractionの例を見つけたのでメモ。

autoconf(2.59まで)のキャッシュメカニズムはgdbm/ndbm.hとgdbm-ndbm.hを区別できない。 一方をチェックすると、他方はキャッシュされた結果を使ってしまう。 たぶん変数名にマップするときに'/'も'-'も'_'にマップされちゃうんだろう。 2.60で直ってるかどうかは不明。

うっ、それだけじゃなかった。見付かった時に定義されるマクロ名も HAVE_GDBM_NDBM_Hでかぶるから区別がつかない。

こういう微妙な抽象性のほつれってのがどうも我慢できない。 っていうマインドはSchemerに多い気がする。(CLerはもっとおおらかな印象)

(2007/01/20 03:00:09 PST)

blogスクリプトを作るまでの一時しのぎのつもりでWiLiKiに メモしていたのが、いつの間にか5年分もたまってしまった。 今年こそはなんとかせねば。

Kahuaセミナーでリモート講演。 今回はSkypeの音声が途中で切れ切れになったりしたようだ。 まあ、無料のサービスに高い要求はできない。 時間もオーバーしちゃったし、参加者のみなさんごめんなさい。

スライドは、昨年のLispセミナーで使ったリモートプレゼン用のスクリプトを流用した。 せっかくだから公開する→ Gauche:RemoteSlidenekoieさんのtcpcgiにちょろっと手を加える形で、 Lispセミナー前に数時間ででっちあげたやつなんで、完全無保証。


Last modified : 2008/01/07 10:02:52 UTC