Shiro:ActingForTheCamera:log
Shiro:ActingForTheCameraの旧内容。
シーンワーク中心になってから、その場を経験してないと意味のないメモに
なってきたので途中で毎回のメモをまとめるのはあきらめた。
University of Hawaiiのnon-credit course。
2007/10/24〜2007/12/12、全8回。各3時間。
講師はJoel Moffett。
2007/10/24
参加者は8名。17歳〜60歳超まで。経験者多数。("Lost" に出たって人が
何人かいたな)。
ウォームアップの後、ディスカッション形式で進行。
- 本講座の目的。Acting based on synthetic analysis of the story。
- 役者は、ひとつひとつの演技が、そのシーンの中で、そしてストーリー全体の中で
どういう意味を持っているのか、どういう役割を担っているのかを理解していなければならない。
- 講座の構成。
- 各受講者は期間中にモノローグ2つとシーン2つを仕上げる。
- シーンワークは、映画の撮影のようにカメラとの関係も取り扱う。
- シーンの練習は講座外で最低4回は行い、ready to shootの状態でクラスに臨むこと。
- 遅刻厳禁。2回遅刻したら追放。
- モノローグ、シーンは以下の条件を満たす映画の中から選ぶこと。
- 1970年代以降。ドラマ (reality based movie)。
- No accents. Well made film.
- 2 minutes maximum (scene). 1 minutes maximum (monologue)
- カットしたり複数のシーンをつなげたりしてはいけない
- はじまり、展開、終わりがあるcoherentなシーンでなければならない
- Monologueについては、voice overやカメラに向かったナレーションではなく、同じシーンにいる別のキャラクタに向けた連続するセリフであること。
- What is Acting?
- 観客の存在は必須
- 映画では観客がいない。どうするか。監督が観客の役。
- What is Story?
- 目的: communicate to the 何らかのtruth.
- Series of events that carries audiences through emotional journey.
- characterへのempathyが観客をengageする
- Protagonist
- Determines the action in the story
- "Arc": inciding incident - emotional problem - change - reveration
- Change is usually marked by different choice
- Antagonist
- Reflects protagonist's emotional problem
- Not necessarily "the villain"
- "Inside-out" and "outside-in"
- "inside-out" : Stanislavsky system - Lee Strasberg "Method" - Sanford Meisner: gotten popular because "it worked", especially for the films.
- It's like taking off your masks to reveal inner you, instead of putting on the masks.
- but "outside-in" is sometimes important and necessary.
- Some "method" actors are known to "stay in character" all the time.
That's not because they want to show off.
That's the only way they know they can act.
Even great actors needs that kind of effort; don't be distracted on the set.
- An actor should take bits of everything, to find the best way that works for him/her.
来週はモノローグ、再来週にシーンをやる。
2007/10/31
2名、練習時間が取れないということでドロップアウトして、計6名になった。
Getting into character
What is "getting into the character"?
- Being hyper-aware of your senses, as the character.
- Reacting for what you sense
- You react to another actor, who reacts to you --- communication
- カメラが回る時には常にgot into the characterであること。
撮影現場では、1回演技したら45分待機してまた全く同じ演技をする、みたいな
ことが頻繁にある。それでも毎回、got into the characterでなければならない。
それがactor's job.
How? いくつも方法があるが、今日そのひとつをやる。
- Walking exercise
- Natural walk - leading centerを見つける
- 今日モノローグを演じるキャラクタに似た、現実に直接知っている人を思い浮かべる
(深く考えない。最初に思いついた人で良い。) その人の物理的な歩き方を真似する。
leading centerはどこか。歩くリズムを感じる。他の人とどのくらい近づいたら
uncomfortableになるか。
- その歩きをどんどん誇張してゆく。限界まで。物理的な動きににリードされるように。
- 再びその人の普通の歩き方へと徐々に戻して行く。何が変わるか。
- その歩き方に似た動きをする動物を思い浮かべる。その動物のように歩く
(ただし2本足で)。
- 再びそれを限界まで誇張。リズムに合わせて発声する。以降、ずっと発声は続ける。
- 徐々に動物歩きに戻す。transitionの過程を良く観察する。
- 何度か人歩き、動物歩きそれぞれについて誇張<->自然な動きを繰り返す
- 他の人とインタラクトしてみる。誰と一緒にいたいか。誰を避けたいか。
- 最後に、ゆっくりと、誇張した動きのリズムを背骨へと入れ込んでゆき、
自然な歩きに戻して行く。
outside-in な方法。物理的な肉体がanchorとなって集中しやすい。
Monologues
舞台用のacting classとちがって、Joelがカメラを構えて撮影。
オーディション形式でやる。(そもそもモノローグをモノローグとして演じる
機会というのはオーディションくらいしかないから)
Film向けのオーディションで、auditionerが見ていること:
- How you look like
- Your personality
- Your natural demeanour
監督は、あなたに「演技指導」をしたくはない。求めているキャラクタが
「自然にできる」役者を探しているのだ。
したがって、一般的なアドバイスとして最重要なことは、Reveal yourself;
to be honest with yourself; don't put the mask; show the director
who you are。「演技力」を見せびらかす場所ではない。
モノローグ前の紹介 (自分の名前、これから演じる芝居/映画の名前と役名、
芝居/映画のシノプシス、これから演じるシーンのコンテキスト) - 30秒以内で。
(一般的な注意:この時、決してオリジナルの映画で演じた役者の名前を使ってはいけない。
また決してオリジナルの映画の演技を真似ようとしてもいけない。)
フォーカスを決めて、そこに向かってdeliverすること。
(フォーカスをauditionerの一人に決めて直接deliverするのは非常に強力だが、
演技が伴っていないと非常に不快な思いをさせることになる。
安全なのはその場にいる人物あるいはカメラから少し外すこと。)
キャラクタの仮面をかぶるのではなく、あなた自身がキャラクタを通じて流れ出すようにする。
Who you areとwho you are actingとの関係は非常に重要。
これが舞台と違うところ。脚本が60代のコケージアンを求めている時に、
30代のアジアンがその役を演じることはできない。
この話は次のtypeの話へとつながる。
What is your type
Typeとは: Characters most appropriate for you。
(一人代表で前に出て、Joelが彼の顔のアップをスクリーンに映す)
「このスクリーンの顔を見て、どんな人だと思う? 当の本人とは全く関係なく、
画面だけを見て。」
「人の顔は左右非対称だ。それは人の違う側面が表れているからだ。
彼の場合、左半分は悲しみを宿しているように見える。
欲しかったものが与えられなかった悲しみだ。右半分は少しユーモラスで、
それを笑い飛ばすような強さを備えている。」
「彼は人を殺したことがあるだろうか。人を殺せるだろうか。復讐をすることはできるだろうか。
どのようなシチュエーションに居る彼を想像できるだろうか。etc.」
自分にとってどのようなキャラクタが合っているかを知ることが最も重要。
鏡を見て、正直に、どのような人間に見えるかを観察せよ。
特に、painやvulnerabilityなどdark sideに注目せよ。
それらは普通我々が無意識のうちに隠そうとするものだ。
しかし、意識的にそれを表に出すことで、キャラクタは強力になる。
2007/11/7
今日のクラスは深かった。
役者は何を最初の撮影現場に持ってくるべきなのか。
準備するとはどういうことなのか。
リアリティとは。
今まで全く出来ていなかった、大いなる勘違いをしていたことがよーくわかった。
のらりくらりと時を過ごしていてはいけないな。
何が起きたのかは言葉に出来るものではないが、
それ以外の知識レベルのことは忘れないようにメモメモ。
- スクリプトを前にしてまずやるべきこと
- Identify the protagonist
- Identify the protagonist's emotional problem
- Compose a story statement
- Find the premise --> truth, theme represented by the story
- シーンを前にしてやるべきこと
- Which emotional problem is reflected in the scene, and the characters?
- Focus on it. Make a single statement of it. Repeat it.
Using techniques like substitution to connect to your inner
emotions.
個人的な反省点:
今回のようにワンシーンとか、モノローグとかを前にした時に、その中だけで
構成を考えてしまう。でもそのような人為的な後付けの構成には全く意味が無い。
シーンはあくまでストーリーの中で意味を持つ。それが土台。シーンの
中の変化はその土台の上にのる波風のようなもので、しかもその形は
土台から必然的・自発的に決定されるものだ---土台さえきちっと
作っておけばシーン内構成はspontaneousな反応に任せるだけで良い。
このように局所的な視野で構成を探すことは癖になる。今までも
そのような視野狭窄に陥っていたことが多々あったことに気づいた。
全霊を傾けて土台を作ることだ。ストーリー全体に照らして、
何のためにそのシーンがそこにあるのか、
何のためにそのキャラクタはそこに居て、何のために相手と絡むのか。
考えて理屈を作るのではない、答は既に脚本の中に明示されているはずだから、
それをはっきりと見通すことだ。
それが理解できて、反応する身体があれば、流れが自ずと生まれるのだ。
Last modified : 2008/12/20 13:29:24 UTC