記号「⇒」は「~に評価される」と読む。例えば
(* 5 8) ⇒ 40
は、式 (* 5 8) がオブジェクト 40 に評価されることを意味する。また、より精確に言うと、文字の並び「(* 5 8)」で与えられる式が、関連するライブラリを取り込んだ環境で、文字の並び「40」と外部的に表されるオブジェクトに評価される、ということである。オブジェクトの外部表現についてはR6RS:翻訳:R6RS:4.3 Datum syntaxを参照。
記号「⇒」は式の評価により違反が起こる場合にも使われる。例えば、
(integer->char #xD800) ⇒ &assertion exception
は、式 (integer->char #xD800) を評価すると &assertion コンディション型の例外が発生することを意味する。
さらに「⇒」は式の値が未規定になる場合も言う。例:
(eqv? "" "") ⇒ unspecified
ほとんどの場合、挙げられている例は単純に項目で規定されている振舞いを説明しているだけである。ただし、場合によっては、その例によって仕様の曖昧さをなくす規範的なものであることもある。場合によっては、特に不正確な数値オブジェクトの場合には、戻り値は条件付き、ないしは近似で規定されることもあるのに注意。例:
(atan -inf.0) ⇒ -1.5707963267948965 ; approximately