R6RS:翻訳:R6RS:11.7.3.2 Transcendental functions

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11.7.3.2 超越関数

一般に、 log、 sin^-1 (逆正弦)、 cos^-1 (逆余弦)、 tan^-1 といった超越関数は多価関数として定義される。 log z の値は虚数部が -π (-0.0 が区別される場合にはこれを含む。それ以外の場合は含まれない)から π である。 log 0 は未定義である。

実数以外に対する log z の値は実数に対する log を使って次のように定義される。
[image]
ここで angle zz = ae^(ib) であり次のように規定される。

 angle z = b + 2πn

このとき、 -π ≤ angle z ≤ π であり、ある整数 n について angle z = b + 2πn である。

このようにして 1 引き数の log を定義すると、 2 引き数の log、 sin^-1 z、 cos^-1 z、 tan^-1 z、 2 引き数の tan^-1 は次の公式に従う。

    log z b = (log z/log b)
   sin^-1 z = -i log (i z + (1 - z^2)^(1/2))
   cos^-1 z = π / 2 - sin^-1 z
   tan^-1 z = (log (1 + i z) - log (1 - i z)) / (2 i)
 tan^-1 x y = angle(x + yi)

tan^-1 x y の値域は次の表の通りである。星印(*)はその項目が -0 を区別する実装系に適用されることを示している。

y の条件 x の条件 結果 r の範囲
y = 0.0 x > 0.0 0.0
* y = + 0.0 x > 0.0 + 0.0
* y = - 0.0 x > 0.0 - 0.0
y > 0.0 x > 0.0 0.0 < r < (π/2)
y > 0.0 x = 0.0 (π/2)
y > 0.0 x < 0.0 (π/2) < r < π
y = 0.0 x < 0 π
* y = + 0.0 x < 0.0 π
* y = - 0.0 x < 0.0 - π
y < 0.0 x < 0.0 - π< r < - (π/2)
y < 0.0 x = 0.0 - (π/2)
y < 0.0 x > 0.0 - (π/2) < r< 0.0
y = 0.0 x = 0.0 未定義
* y = + 0.0 x = + 0.0 + 0.0
* y = - 0.0 x = + 0.0 - 0.0
* y = + 0.0 x = - 0.0 π
* y = - 0.0 x = - 0.0 - π
* y = + 0.0 x = 0 (π/2)
* y = - 0.0 x = 0 - (π/2)

Last modified : 2008/05/03 15:21:13 UTC